かずさ暮らし » Blog Archive » 昭和30年代の持続可能な生活をしよう〜森林塾かずさの森・岩田和久さん(君津市)

昭和30年代の持続可能な生活をしよう〜森林塾かずさの森・岩田和久さん(君津市)


「植物にも人間にも個性があるということをここで感じてもらって、
自分で命を縮める人が少しでも減ればいいなと思ってます」


千葉県君津市折木沢。君津といっても鴨川や大多喜のほうが距離的には近い。
このへんまでくるとより自然を感じる。

山道の一本道を抜けると車で通れる限界があり、箱根駅伝の5区よりも強烈な上り坂を歩くことになる。
ここで既に充分なウォーミングアップができるのではないだろうか。
その上り坂を上り切ったところに、「森林塾かずさの森」がある。



かずさの森代表、岩田和久さん。

「もともと林業をやってて、森の中で作業することが多かったから、いろいろな生き物や動物に出逢うんですよ。
昼飯の時とか動物がヒョコッと出てきたり、この木はなんの木だろう、この花はなんの花だろうとか。
そういう四季折々を全然知らなくて、知り出したらけっこう楽しいなと思って。
自分でなんの花だろうと調べたりとか。どんどん知れば知るほど面白くなっていく。
これは自分達だけの話にしといたらもったいないなと思って、
みんなに知らせるにはどうしたらいいかなと思って始めました」



散策の時間、岩田さんはこの森が源となって如何に食が循環されているか、
野草の活用法、川の生き物や山の生き物など丁寧に説明してくれた。強い想いがあってのことだろう。

「森だってきれいな森にしといたら気持ち良いじゃないですか。ああ気持ち良いなと思う感情はすごく大事だと思うんです。
林業っていうのは木材を切って住宅にするだけが林業だと思ってたんだけど、
魅せる林業とか楽しむ林業もありなんじゃないかなと。感動を受ける林業。森全体で健康になる。
そういうのがあってもいいかなと思ってます」



「みんな餅つきやったら家族的な雰囲気になるでしょ。不思議だよね(笑)」

ここでの生活は昭和30年代の生活をイメージしているという。

「その時代は比較的身の回りで自給自足していたんですね。エネルギーとか食べ物とか住まいとか。
ここではイノシシも狩るし、イノシシに荒らされちゃったけど畑も有る(笑)
体験にきた人達が排泄したものを肥料にしてまた食べ物を作る。そういう循環を感じてもらえるようにしています」



建設中のログハウスも山の間伐材。岩田さん一人でやっているからなかなか進まないそうだ。
「若い子がいっぱい手伝いにきてくれるといいんだけどね〜」

印象的だったのは、人の近くで木の枝などを振り回して遊ぶ子供を岩田さんが注意したこと。
子供がそうやって遊ぶこと自体は特に珍しいことではない。むしろ普通だと思う。
ぼくもそうやって友達を怪我させて何度も両親に怒られたことがある。

「こういうところだから子供が危ないことを覚えられるんだと思うよ」
笑いながら話す岩田さんに懐の深さを感じる。

ちなみに岩田さん、君津の別の場所に田んぼも持っていて、
週末ファーマーズ倶楽部(千葉市)と共同で米作りもやっている。
ぼくが初めてトラクターに乗ったのはこの週末ファーマーズ倶楽部の作業。
まず農業を体験してみたい、という人に対して比較的門戸を広くしてるところだと思うので、
興味のある人は問い合わせてみてはどうだろうか。

もちろんかずさの森自体もイベントが多く予定されている。
「天然ウナギ・モクズガニ獲り」と年間スケジュールに書いてある。カレンダーに書いておこう。

森林塾かずさの森 ウェブサイト

こちらもよく読まれています





カテゴリー
人
食
職
住
ニュース
イベント
毎週土曜日朝9:00〜耕す 木更津農場(木更津市矢那2503)で 朝市を開催しています
twitter
facebook