じわじわ盛り上がる木更津のブルーベリー狩りをご家族で〜フルーツ街道夢農場(木更津市)
とりあえず先に言っときましょう。
時間無制限食べ放題(お土産1パック100g付)
大人(15歳以上)1,000円、
小人(5歳以上)500円です。
木更津市は観光農園としてブルーベリーに力を入れており、
木更津市観光ブルーベリー園協議会等の下に企画・設計が行われ、
現在では6つの農園が協議会に加盟しており、今後開設する予定の農園もあるという。
そんな街ぐるみで取り組むブルーベリー観光農園プロジェクトの中で、
今回は フルーツ街道夢農場さんにお邪魔して文字通り食べ放題してきました。
大粒ですよ!!
これだけでお腹いっぱいになるくらい放り込んでしまいました。
口の中が果汁だらけです。
獲っても獲っても獲りきれないくらいです。
こちらでは、15種類1500本のブルーベリーの木があり、
それぞれの味や風味を食べ比べてみるのも一つの楽しさ。
確かに甘みの強いもの、口に入れた時に風味が豊かなもの、それぞれ違いがあります。
ちなみに無農薬・有機肥料栽培なので摘みたてをそのまま口に放り込んでも全く問題ありません。
むしろその場で放り込んだほうが美味しいです。
完熟したものはちょっと触れただけで落ちてしまうから気をつけて摘んでね。
一粒一粒の食べ応えがあり過ぎです。
物凄い勢いで視力が回復するんじゃないかと思うほどです。
と、コンタクト愛用者のわたくしは願いながら食べ放題を満喫したわけであります。
空と雲と緑とブルーベリーのコントラストがすばらしい。
このような感じで無数にブルーベリーが植えてあります。
列ごとに品種が違うので色や味の違いを楽しめます。
最近はけっこうな暑さですので途中テントで休んだり水分補給したり、のんびりと過ごしてください。
いやあ、すごい数のブルーベリーだな…
って誰かいる。
若くしてこのフルーツ街道夢農場を切り盛りする 鈴木秀雄氏 です。
ちょっと話を聞いてみましょう。
「もともと自然に興味があったので、大学も生命環境科学科、というところを選びました。
研究室で小糸川(君津)の上流〜河口までの水質調査をしたり、水に関わる機会が多く、
その流れでなにか水に関わる仕事がしたいな、と考え、
大学卒業後は浄水場の設備点検の営業職をしていました。」
なるほど。とはいっても今の仕事とは少し縁遠いように感じるのですが?
「会社員として3年弱働きましたが、その間ブルーベリーに全く関心が無かったわけではないんです。
祖父が昔から梨を作っていたり、果樹には親しみがありました。
自分が高校生の時に父がブルーベリーを植え始めて今の観光農園がスタートしたんですが、
初めはほんとうにお客様が来ませんでした。少しずつ増えてはいきましたが、
そういった状況を見て、農業は儲からないなあ、生活が苦しくなるなあと思いつつも、
ブルーベリーを自分でやりたいなあという想いもあった時期です。」
「ただ、やりたいという想いは持ち続けていたんです。
その話をある時期から友人によくするようになったんですけど、応援してくれる人が多かったんですよね。
思いきって好きなことをやれよ、という感じで。
そういったやり取りの中で自分の中でもまだ20代だし挑戦してみるか、という気持ちになり、
全国各地で成功されているブルーベリー園のやり方を見学して、
どうしたらお客様に喜んでもらえる農園にできるのか、商品開発はどうしていこうか、と考えていく中で心を決めて、
同じ時期に父の本業が忙しくなってきたこともあって、父に「やらせてくれ」と言いました。
儲からないから、ってことで賛成はしてくれなかったんですけどね(笑)」
「何もわからないまま始めたので、当初は父のやり方を踏襲しました。
もともと田んぼで水はけの悪い土地だったところに、父の土木会社で扱う建設発生土を入れ、
そこに赤土を入れることで土壌を層にしてあり、水はけ、水持ちの良い環境を維持してます。
一緒に生えてくる雑草も根元に寄せて根の乾燥を防いだり緑肥にしたり工夫をしていますよ」
「もちろん楽しいことばかりではないです。
剪定の時期は冬場なんですが、一本ずつの作業なので時間がかかりますし、一番寒い時期です。
特に今年は大雪もあって、足を凍らせながら作業をしました。
けど、お客さんを多く呼びたいという理想がありましたし、
食べてもらって、美味しい嬉しいと言ってもらえる瞬間があるから頑張れるんでしょうね。
そういった言葉がダイレクトにもらえるのは農家の喜びだと思います。」
冷たい水はサービス、麦わら帽子、団扇は無料で貸し出し。
心遣いが現れています。
毎日収穫するブルーベリーは一粒一粒丁寧に選別。
お土産用に農園内にある直売所に並んだり、各店舗に出荷されたり。
そしてそのお土産コーナー。
特にこのお酒はまだ農園内の直売所でしか扱っておりません。
というわけで、是非現地へ行きましょう。
さわやかブルーベリージュースも用意してございます。
あれ、なんか見たことあるぞこの蜂蜜…
じつは以前ご紹介した 坊ノ内養蜂園さんの蜂蜜。
わたくしが坊ノ内養蜂園の鈴木一氏を夢農場の鈴木秀雄氏にご紹介したことがきっかけで
「ブルーベリー蜂蜜」が生まれました。
こちらも貴重です。
ブルーベリーアイス頂きました。
清涼感ありまくりです。ブルーベリーの風味も濃い。
鈴木さんのお父様にもお話を伺いましたが、
もともとこの木更津市真里谷の馬来田・富来田地区は梨の栽培が盛んで、
「長十郎」と「二十世紀」という従来の品種を掛け合わせ、「幸水」という現在の人気品種を生んだ始まりは
この地区で、当時は東京市場でも引っ張りだこだったそうです。
ただ各地に品種が広まるごとにある程度一定の生産量を確保できる地区(埼玉・茨城など)に押されるようになり、
新たな果樹を考えていたところに「ブルーベリー」が出てきたという。
「当時、この農園の道沿いには何も無かったんですよ。
荒れた農地を活かして、薬剤を使わずに、この道沿いをブルーベリーで活性化させる、という夢が一つ。
もう一つは、自分が子供の頃の体験からですが、昔は木に生っている果物をもいで食べたりしてたんですよ。
もちろん、許可は取った後でね(笑)
ところが、今は木に生っているものに見向きもしない子が多い。
ブルーベリーは時期がちょうど夏休みということもあるし、
今の子供が持っていない「直接もいで食べる」感覚を取り戻してもらって、
身体的にも精神的にも健康になってほしいという夢があります。
「フルーツ街道夢農場」とはそんな想いから名付けられた名前なんだそうだ。
帰り道。
夢農場の第3農場の目の前にある商店跡。いきなりアートが目に飛び込んでくる。
都内等で活動していたアーティストが祖父の家でもあるこの商店跡に戻り、
手つかずの山を活かして、あるいはこの商店跡を活かしてこの集落をどう良くしていくか、を考え、
活動しておられる。古民家の斡旋などもしており、移住を検討している若者も増えているようだ。
移住・出店・展示などをお考えの方は一度相談してみるといいのでは。
よろしければお繋ぎしますので。
この地区は木更津市の中でも里山の風景が残っていて、
ブルーベリー農園だけでなく、キャンプ場やタケノコ狩りなど様々な体験が可能だ。
この夢農場だけでもお弁当を持ってピクニックしたり、子供は芝生でサッカーをしたりと
午前中〜夕方迄一日滞在するお客様もいるとのことだから、全部を回るのは難しいかもしれない。
けど、行けば行くほど楽しさを感じる場所なんだろう。
この日のお客様も大田区、杉並区、千代田区、川崎市、などなど遠方から、
しかもリピーターのお客様も多いそうだ。
是非、大粒ブルーベリーでお子様の口元を紫色に染めてくださいませ。
フルーツ街道夢農場 公式サイト
(事前にご連絡いただくのが確実です)