かずさ暮らし » Blog Archive » ミツバチと、音楽と、ヤギと共に生きる〜坊ノ内養蜂園(袖ヶ浦市)

ミツバチと、音楽と、ヤギと共に生きる〜坊ノ内養蜂園(袖ヶ浦市)


袖ヶ浦市の新興住宅地の一角に養蜂をやってる人がいるとは思いもしないでしょう。
坊ノ内養蜂園の鈴木一さんがその人です。
もっとも、ご自宅はあくまで拠点で、養蜂の現場は離れたところにあるわけですが…

「でも、ご近所の方は家にも蜂がいると思ってる方もいて、家の前を通る時は気をつけるように、って
お子さんも言われてるみたいですよ(笑)」



ご自宅の庭には1匹のヤギ。
「庭で家庭菜園もやっていて、雑草を食べてくれるので。もう少し増やそうかと思ってるんですけどね」



ものすごい勢いですり寄ってきます。
良い眼をしてますね。



デッキにお犬様もいらっしゃいました。
シッポは振ってるけどまだまだ警戒されてます。今日初対面ですしね。

ご自宅の中は撮影しませんでしたが、ものすごい量のCDが。
この日もキースジャレット、ゲイリーピーコック、ジャックディジョネットをかけて待っていただいてたみたいで、
そんな日に限ってぼくは大昔ユニクロで買ったキースジャレットのCDジャケットのTシャツを着ており、
大いに盛り上がったわけです。

盛り上がりついでに食の問題についてひとしきり話した後、巣箱のある現場へ移動。



現場はこんな感じ。
蜂蜜を採るシーズンは春〜夏にかけてだそうで、今は秋に向けて疲れた蜂を回復させていく時期、なんだそうです。



ぼくも防護服を借りて作業の手伝いをしました。
毎日、巣箱を開けて蜜の量が多ければ蜜を採り、スペースを確保する。
あまりにも巣が蜜で埋まってしまうと産卵のスペースが足りなくなってしまうから、なんだそうです。

最後に各巣箱に有用微生物を噴霧。病気の抑制やストレスの軽減に効果を発揮するとのこと!

ところで、養蜂家になるってどういうきっかけなんだろう、と思って聞いてみました。

「もともと蜂とはなんの関係も無い金融業界や医療業界で働いてたんですけど、
ある日散歩中に道端で1人の養蜂家に出逢ったのがきっかけです。
全身白づくめで、「なにやってるんですか?」って聞いたら、「蜂蜜採ってるんだよ、見るか?」って言われて。
ついていって巣箱を見せてもらったら、衝撃が走ったというか。そんなきっかけですね」

しかしそれだけ大きな転身だとご家族の反対もあったんじゃないかなあ、と思ったんですが、

「奥さんは都会育ちだから初めはものすごく嫌がりましたよ。今ではスズメバチをハエ叩きで殺してますけどね(笑)」

養蜂をやっていて思うことも聞いてみました。

「養蜂をやるにあたって、意識してゆっくり動くようにしています。蜂は早い動きに敏感で、
手で払ったりすると余計に刺してきます。育てる人の性格が蜂にも現れるような気がしますね。
あと、養蜂は女性や子供のほうが向いてるんじゃないかな、とも思ってます。蜂って化学的なものにも敏感で、
男性って脂が多かったり、雑菌をたくさん持ってたりする場合が多いんですよ(笑)
そういう意味では、女性や子供のほうが突き詰めると向いているのかな、と思います」

最後に、養蜂をビジネスで考えた時にどのような考えをお持ちなのか聞いてみました。

「1人でやろうと思ったら、巣箱30箱が限界だと思います。そうすると収入はそれ以上にはいかない。
アメリカだと工業化されていて巣箱を3000箱くらいやってる人もいますけど、
巣箱を蹴り飛ばして開けてたりするんですよね。
ある先輩は、工場の中のアカシアの木に巣箱を置いて、そこで出来た蜂蜜を工場見学のお土産用に工場に売って、
それで生活している。いろいろなやり方がある。
工業化して収入を上げていくのも大事ですけど、自分が面倒を見れる、生活できるギリギリのラインが生き物を扱う商売では
大事だと思うし、それ以上はどこかに歪みが出るのかな、と思ってます」



目指しているところがシンプルな生活であり晴耕雨読であったり、共感できるところが多い鈴木さんですが、
夕刊紙読みながらビール飲む、みたいなちょっと俗っぽいところを残しているのも自分が目指すところで
非常に共感します。今度一緒に狩猟免許を取りにいこうかと画策中です。

蜂蜜は今度始めることになった当サイトの通販ページでも取り扱う予定です。しばしお待ちを。
そんなの待ってられないから食べてみたい、という方はご一報くださいませ。対応いたします。

坊ノ内養蜂園 ウェブサイト

こちらもよく読まれています





カテゴリー
人
食
職
住
ニュース
イベント
毎週土曜日朝9:00〜耕す 木更津農場(木更津市矢那2503)で 朝市を開催しています
twitter
facebook